『未礼のせいではない。列車が止まったのは台風の影響だ』
思った通りの啓志郎くんの台詞。
絶対に、何も問題ない、あたしのせいじゃない、って言う。頑なに。
「…そうかもしれないけど、そういうことじゃなくて、予定があるってわかってたら、初めから来てとか言わなかったのにって…」
『それでも行くと選択したのは私だ』
「それでも…」
『未礼、遅い時間ではあるが、直接会って話せないか?今、どこにいる?』
会う?
“今後一切、会わないこと”
また頭を過ぎる。
「…えっと、ごめん、今、人と会ってて」
どうしよう。
まだ考えも纏まっていないのに…。
『…誰とだ?』
「啓志郎くんには、関係ない人だよ」
『今、どこにいるんだ?』
強めの口調に、どうにもこうにも後ろめたい気持ちになった。
無理だよ、どうしろっていうの。
追い詰めないでよ。
考えろ、考えろって、あちこちから急かされて……疲れた。
『未礼?』
「…っ、今、デート中だから!」
思わず口走った。
『デートだと?』
啓志郎くんの怪訝そうな声に、怯んでしまいそうになりつつも、言ってしまってこっちももう引けなくなった。
「うん、だから、啓志郎くん。もう、あたしに関わらないで」
ごめんね……
強引に電話を切って、「はーーっ」と息をついて脱力。
これでいいの…かな?
思った通りの啓志郎くんの台詞。
絶対に、何も問題ない、あたしのせいじゃない、って言う。頑なに。
「…そうかもしれないけど、そういうことじゃなくて、予定があるってわかってたら、初めから来てとか言わなかったのにって…」
『それでも行くと選択したのは私だ』
「それでも…」
『未礼、遅い時間ではあるが、直接会って話せないか?今、どこにいる?』
会う?
“今後一切、会わないこと”
また頭を過ぎる。
「…えっと、ごめん、今、人と会ってて」
どうしよう。
まだ考えも纏まっていないのに…。
『…誰とだ?』
「啓志郎くんには、関係ない人だよ」
『今、どこにいるんだ?』
強めの口調に、どうにもこうにも後ろめたい気持ちになった。
無理だよ、どうしろっていうの。
追い詰めないでよ。
考えろ、考えろって、あちこちから急かされて……疲れた。
『未礼?』
「…っ、今、デート中だから!」
思わず口走った。
『デートだと?』
啓志郎くんの怪訝そうな声に、怯んでしまいそうになりつつも、言ってしまってこっちももう引けなくなった。
「うん、だから、啓志郎くん。もう、あたしに関わらないで」
ごめんね……
強引に電話を切って、「はーーっ」と息をついて脱力。
これでいいの…かな?

