新香さんがクールにワイングラスを傾けながら、静かに口を開いた。
「だって、啓志郎が望んでいないのに。
…そうでしょう?」
その言葉に、優留ちゃんは頷く。
「だよな、それは言えてる。
でもマイラは、啓志郎の為になる相手であることは間違いない」
「そうね。でも、そうなると、優留。貴女の為にはならない」
「そうだよな。意地悪言うなよ、新香」
「難しいところね」
フフフと笑う新香さん。
フフフと同じように笑う優留ちゃん。
力関係が同じ?
イトコだけど、二人はとても良い感じの友人同士なんだな。
「本日は楽しい時間が過ごせました。
とても美味しかったです。
ありがとうございました」
お酒を沢山飲んだにも関わらず、来たときと同じようにキレイな所作でお辞儀をする新香さん。
さすが松葉グループのご令嬢だ。
「こちらこそ、楽しい時間をありがとうございました」
後片付けがあるあたしは、蓮下さんと共に玄関でお見送りする。
「未礼さん、お会いできて良かったです。
またお食事ご一緒して下さる?」
遠慮がちに尋ねてきた。
「ええ、もちろん!!」
勢いよく頷くと、「良かった」と新香さんは、風で乱れた艶のある長い髪を手で整えながら、はにかんだ。
「だって、啓志郎が望んでいないのに。
…そうでしょう?」
その言葉に、優留ちゃんは頷く。
「だよな、それは言えてる。
でもマイラは、啓志郎の為になる相手であることは間違いない」
「そうね。でも、そうなると、優留。貴女の為にはならない」
「そうだよな。意地悪言うなよ、新香」
「難しいところね」
フフフと笑う新香さん。
フフフと同じように笑う優留ちゃん。
力関係が同じ?
イトコだけど、二人はとても良い感じの友人同士なんだな。
「本日は楽しい時間が過ごせました。
とても美味しかったです。
ありがとうございました」
お酒を沢山飲んだにも関わらず、来たときと同じようにキレイな所作でお辞儀をする新香さん。
さすが松葉グループのご令嬢だ。
「こちらこそ、楽しい時間をありがとうございました」
後片付けがあるあたしは、蓮下さんと共に玄関でお見送りする。
「未礼さん、お会いできて良かったです。
またお食事ご一緒して下さる?」
遠慮がちに尋ねてきた。
「ええ、もちろん!!」
勢いよく頷くと、「良かった」と新香さんは、風で乱れた艶のある長い髪を手で整えながら、はにかんだ。

