ほっとしたような、残念なような、相反する想いが胸をしめつけた。
あたしは、一生懸命笑顔を作る。
「まぁ結婚に関しては、考えるのはせめて成人してからでいいんじゃない?
ていうか、あたしから見たら、啓志郎くんはすでに一人前以上なんだけど…。
お父さんがまだだっていうなら、頑張って」
励ます意味を込めて、啓志郎くんの頭をポンポンと撫でる。
すぐに、あたしのその手は啓志郎くんに掴まれた。
ポンポン(子ども扱い)嫌いだったかな?
手を握ったまま、啓志郎くんはあたしを見た。
さぐるように見つめてくる瞳が不安げに揺れている。
「努力する。…だから、まだ、待ってくれるか?」
懇願するような声。
こんな弱気な顔、初めて見た。
胸がギュッとして、たまらず微笑みかけた。
「大人になってから、それでもあたしがいいって言ってくれるなら、啓志郎くんとの結婚、真剣に考えるよ」
って、何、上から言ってんだか(笑)
「…ありがとう」
啓志郎くんは、緊張感が解けたような、穏やかな顔をした。
それから、婚姻届に視線を走らせ、「また白紙か。先は長いな」と苦笑いしてから、
「では、また改めて求婚させてもらう」
婚姻届を丁寧に折り直し、封筒に入れると、すっとジャケットの内ポケットにしまった。
「そろそろ参る」
一瞬にしてその顔は引き締まり、あたしのいない遠くを見据えた。
あたしは、一生懸命笑顔を作る。
「まぁ結婚に関しては、考えるのはせめて成人してからでいいんじゃない?
ていうか、あたしから見たら、啓志郎くんはすでに一人前以上なんだけど…。
お父さんがまだだっていうなら、頑張って」
励ます意味を込めて、啓志郎くんの頭をポンポンと撫でる。
すぐに、あたしのその手は啓志郎くんに掴まれた。
ポンポン(子ども扱い)嫌いだったかな?
手を握ったまま、啓志郎くんはあたしを見た。
さぐるように見つめてくる瞳が不安げに揺れている。
「努力する。…だから、まだ、待ってくれるか?」
懇願するような声。
こんな弱気な顔、初めて見た。
胸がギュッとして、たまらず微笑みかけた。
「大人になってから、それでもあたしがいいって言ってくれるなら、啓志郎くんとの結婚、真剣に考えるよ」
って、何、上から言ってんだか(笑)
「…ありがとう」
啓志郎くんは、緊張感が解けたような、穏やかな顔をした。
それから、婚姻届に視線を走らせ、「また白紙か。先は長いな」と苦笑いしてから、
「では、また改めて求婚させてもらう」
婚姻届を丁寧に折り直し、封筒に入れると、すっとジャケットの内ポケットにしまった。
「そろそろ参る」
一瞬にしてその顔は引き締まり、あたしのいない遠くを見据えた。

