次の日、朝学校に着くと玄関で悠叶と出くわした。


悠叶はあたしに気がつくと「おー」と片手を上げた。


「悠叶、おはよう」



あたしが上履きに履き替える間、悠叶はそばで待っていてくれた。


あたしと行くつもりなのかな…?ふふ…朝からいいこと起きちゃったなぁ。


「昨日ちゃんと帰れたか?」


「え?う、うん。別に何もなかったよ!」


「そっか。1人で帰らせたからちょっと心配だったんだ」


「悪かったな」と申し訳なさそうに首に手を当てて謝る悠叶。


そんな悠叶を見て胸がキューッと締め付けられるような感覚になった。


あたしのこと心配してくれてたんだ…どうしよう…嬉しくてにやけそう…。


緩みそうになる頬を押さえながら赤い顔を何とか誤魔化した。


「大丈夫だよ!こんな男勝りな奴、相当な物好きじゃないと襲わないって!」


アハハと笑って言うと悠叶はプッと少し吹き出して「そうだよな」と笑った。