嵐を呼ぶ噂の学園④ 真冬でもあったかいのは愛です!編

いつものスーパーで買い物を済ませて外に出ると、粉雪が舞っていた。


少しだけのホワイトクリスマス。


吐く息は白く、厚いコートを着ていてもマフラーをしていても、寒いのにはかわりない。


特に顔に冷風が当たると痛くて顔をしかめてしまう。


病院に行った時、マスクしてたんだから、そのまましてくれば良かった。


そして感じる手のしびれ。


両手に持つ荷物が重すぎる。


寒さと重さのWパンチ。


この荷物を家まで持っていってくれる人、いないかな?


そうだ、サンタさんだ。


サンタさん、あなたのソリにこの荷物を積んで家まで運んで下さいませんか?


なんて考えていると、前方から足音が聞こえてきた。


もしかして、お客様?


お客様だったら謝らなくちゃ。


一体どんな人がクリスマスイブにわざわざ来てくれたんだろう?


わたしは、興味本位で顔をあげた。