その後も歌い続け、午後2時になった。
プロじゃないので喉はがらがら。
お腹もぺっこぺこになって一旦休むことにした。
「やっぱりクリスマスって言ったら丸鶏でしょ!」
園田さんは毎年家族で食べているという丸鶏を注文し、解体作業に取りかかっている。
カラオケ屋さんに丸鶏があるなんて知らなかった。
あまりにもグロテスク過ぎて藤宮さんは目を背けている。
アメリカでは七面鳥を食べるんだよね。
どんな味するんだろう。
と、わたしは呑気に七面鳥に思いを馳せていた。
「よし!解体完了!さあて、食べようじゃないか!」
到着していた飲み物をそれぞれ持つ。
「じゃあ、乾杯の音頭はことちゃん、お願い致します」
「わたしですか?」
「そう。ことちゃんはあなたしかいないよ」
わたしはこういうのがとことん苦手だ。
そんなわたしがミスコンに出られたなんて奇跡中の奇跡だと思う。
あの時は他の恐怖の方が強かったから、人前に立っても平然としていられたのかもしれない。
ふう...と深呼吸をひとつしてわたしは言った。
「今年もお疲れ様でした」
「ことちゃん、それ大晦日に言うことだよ!」
あららら。
やばやばです。
なんというミス。
今年はあと数日残っている。
「大変失礼致しました!気を取り直して、乾杯!」
「乾杯!」
グラスを打ち合う快い音が響く。
今年は友だちと一緒に居られて良かったと改めて思う。
「苦労した甲斐があったわー。チキン、めっちゃ旨い!」
いつになく食い意地を張って、チキンにかぶりついている園田さんが幸せの象徴のように思えた。
プロじゃないので喉はがらがら。
お腹もぺっこぺこになって一旦休むことにした。
「やっぱりクリスマスって言ったら丸鶏でしょ!」
園田さんは毎年家族で食べているという丸鶏を注文し、解体作業に取りかかっている。
カラオケ屋さんに丸鶏があるなんて知らなかった。
あまりにもグロテスク過ぎて藤宮さんは目を背けている。
アメリカでは七面鳥を食べるんだよね。
どんな味するんだろう。
と、わたしは呑気に七面鳥に思いを馳せていた。
「よし!解体完了!さあて、食べようじゃないか!」
到着していた飲み物をそれぞれ持つ。
「じゃあ、乾杯の音頭はことちゃん、お願い致します」
「わたしですか?」
「そう。ことちゃんはあなたしかいないよ」
わたしはこういうのがとことん苦手だ。
そんなわたしがミスコンに出られたなんて奇跡中の奇跡だと思う。
あの時は他の恐怖の方が強かったから、人前に立っても平然としていられたのかもしれない。
ふう...と深呼吸をひとつしてわたしは言った。
「今年もお疲れ様でした」
「ことちゃん、それ大晦日に言うことだよ!」
あららら。
やばやばです。
なんというミス。
今年はあと数日残っている。
「大変失礼致しました!気を取り直して、乾杯!」
「乾杯!」
グラスを打ち合う快い音が響く。
今年は友だちと一緒に居られて良かったと改めて思う。
「苦労した甲斐があったわー。チキン、めっちゃ旨い!」
いつになく食い意地を張って、チキンにかぶりついている園田さんが幸せの象徴のように思えた。



