ー 18歳、8月。

明日から、現場仕事で岡山に出張に行ってる奏に会いにいく。もう泊まる準備は終わったし寝たい。明日はバイト早番やから、早起きしやんと。
時間はまだ21時。早すぎるけど眠いな〜って思いながら携帯触ってテレビ見てゴロゴロしてた。

〜♪♪♪

聴き慣れた携帯の着信音。
ふと画面を見たら、友達の『真実(まみ)』。
真実は隼くんと昔からの友達で、呑みに行ってることをさっきインスタのストーリーで見た。
お誘いかな…。そんなこと思いながら電話に出た。

「何?どないしたん?」
「今から来いよ!隼と呑んでるから!」
「いや私明日から奏のとこ行くしバイト早番。」
「すぐ帰したるし、呑んどる場所家から近いし!」

案の定お誘い。あー、面倒臭い。隼くんに会えるのは嬉しい半面、明日はバイト辞める日やから下手に遅刻も出来んし、そのあとは岡山。初めて行く所やから電車で寝られへんし、それに今めちゃくちゃ眠い。
お風呂入ったからすっぴんやし…。

「めい!今すぐ来いよ!」

隼くんがそんなことを言い出した。
隼くん本人から言われたら行きたいに決まってる。

「…分かった、その代わり奏に聞いてからな。いいよ言われたら奢ってな!(笑)」

それだけを言って電話を切った。

「もしもし、奏?真実に呑みに来いって誘われてんけどさ行ってきていい?男の先輩もおるんやけど…。」
「真実さんもおるんやろ?ええよ!行っといで!」
「わかった!ありがとう、明日楽しみにしとくな」

そんなたわいもない会話を少しだけして、真実たちのところに行った。