「まじ意味わかんない。」
そう言って彼女は右手をスワイプする。
『生きる意味がわかんない。』
常日頃彼女はそう思っていた。自分が死んだって世界は何も変わらずまわっていくのだから、自分は生きていなくたって何も変わらない。こんな生産性のない毎日は嫌だ。そう思っていた。
そんなある日、彼女はこの世界に終止符を打つためにベランダから飛び降りたのだ。
ひとつの遺書を残して。