「衣装部に採寸に来るように言って」
パソコンに向かったまま視線も変えずに千晃は剣持に伝えた。
「・・・承知いたしました」
剣持は言葉をぐっと飲みこみ千晃の部屋を出た。

きりのいいところで千晃は机の引き出しを開けた。

そこには金色の折り紙。

部屋に入る太陽の光が反射してきらきらと輝いている。

その瞬間だけは千晃は現実を忘れることができた。

会いたいな・・・。

そんなことを考えながら折り紙に反射する光をじっと見つめ続けた。