捜査1課  椎名シンジ
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「・・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・。」


「・・・お父・・さん・・・・。」


「うん。凄いじゃないかルミ。
お母さんから聞いたよ。

昨日よりもご飯食べられたんだってね。」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・。」


「・・・・痛いの・・・。」


「・・・・・・・・。」


「ずっと・・顔が痛いの・・・・。」


「うん。我慢する必要は無いから、

そうやって言葉に出して、ちゃんと症状を伝えるのは凄く大事なことだよ。」


「取った・・・・。」


「・・・・・・・・・・。」


「・・包帯・・取った・・・。
鏡で・・・見た・・・。」


「ルミ、今は命が助かった事についてゆっくりと考・・・。」


「イヤ!!」


「・・・・・・・・・。」


「イヤ!!イヤ!!!イヤ!!」


「ルミ、大丈夫だから。落ち着いて。」



「・・・スッ・・スッ・・ヒック・・・。」


「テルヨシ君も、
毎日のように来てくれてるよ。

今は家族以外、面会謝絶だけど、
出来ればテルヨシ君にも会っ・・・。」


「・・・やめて・・・・・。」


「・・・・・・・・・・。」


「スッ・・スッ・・こんな顔・・・
・・テル君に見られたくない・・。」


「・・・・・・・。」


「・・・こんな顔・・
誰にも見られたくないよ!!」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「・・ウゥゥ・・・ヒック・・・・・。」


「・・・・・・・。」



「・・お父さん・・・・。」


「うん・・?」


「・・・・殺して・・・。」


「え・・・。」


「今すぐ私を殺して。」


「・・・・・・・・。」


「こんな顔でこの先、生きてくぐらいなら・・死んだ方がマシだったよ!!!」


「ルミ!!」


「・・・・・!!」





「・・・・大丈夫・・大丈夫・・。

ず~っとお父さんがこうやって抱きしめてあげるから。」


「・・ウゥゥ・・・ヒック・・・・・。」


「ルミ・・。生きててくれてありがとう。

だからお父さんに何でもぶつけなさい。

正直に、辛くて苦しい胸の内をどんどんぶつけなさい。」


「・・・・スッ・・スッ・・・・・
お父さん・・・お父さん・・!」






第6章 完