35歳の時、父さんは息を引き取った。 駆けつけた看護師さんや病院の先生が必死に蘇生作業をしてくれたけど、 病院のベッドで静かに・・眠るように父さんは母さんの元に旅立った。 ・・・いや・・・ きっと父さんの行き先は母さんとは違う。 “書斎にお前へ残した手帳が置いてある それを読み、何を感じるかはお前次第だ” 最期に、耳元で囁いた“遺言”。 その手帳を手に取ったのは、 葬儀が終わってようやく落ち着いた、 雨がよく降っていた日だった。