第10章






捜査6課 神野シン
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初代硫酸魔は必ずこの中にいる・・!

1件目の高校生の母親、沢村ミドリ。
2件目の女性、寺岡リンカ。


この二人が東京セイレン女子校の同級生だった事は決して偶然じゃない。

怨恨による犯行・・

初代硫酸魔は彼女たちと同じ時期にセイレンに通っていた生徒のはずだ。


セイレンは中高一貫校だから、
それでも容疑者候補はかなり多い。


とにかく中学1年~高校3年まで。

俺とヒデさんは手分けして、ミドリとリンカの同級生の情報集めに奔走した。







“ガチャリ”


「ヒデさん!中1~高3までの2人のクラスが判明した。

俺はとりあえずクラスメイトから順に・・・・・?」


『・・・・・・・・・・・・・・。』


「ヒデさん?・・どうした・・?」



部屋に戻ってくると・・
ヒデさんが佇んでいた・・。


俺の方に振り返ると・・
唇から血を流している・・。


その全身から、怒りと悔しさのオーラが放たれていた・・。