『初代の話に戻ります。』


「はい。」


『“仲間外れ”がある事にお気付きですか?』


「・・・・・・??」


『当時の椎名班長達も、
今の私達も、今の堺班長達も、

犯人はどうやって情報を得たのかと頭を悩ます中、ハッキリとしている事実が1つあります。』


「・・1件目と2件目?」


『はい。この被害者2人だけは、
“テレビ放送”されたという事実があります。

甲子園を目指す若者。
不妊治療に賭ける女性。

十中八九、硫酸魔はこれで被害者のパーソナル情報を入手したんでしょう。』


「でもヒデさん・・それがなにか?」



『少し、“連続犯行”における犯罪心理について突っ込んだお話をしてもいいですか?』


「あんま難しい話はやめてくれよ。」


『連続で犯行を犯すシリアルキラーには、

何かしらの“決まり”が存在していることがあります。

例えば一見無差別と思われる通り魔のような事案にも、

犯行の時間帯は23~24時の間や、
狙うのは茶髪ショートの女性等。

自分自身の中で秩序として守っている事柄が存在しています。』