クローゼット番外編~愛する君への贈り物

「昔より、綺麗で女性的になった。
大人の美しさだな。」

「ジョッシュ…本当に、あなた、変わったわね。
昔はそんなお世辞、ひとことも言ってくれなかったのに。」

「お世辞じゃない。本気でそう思ってるんだ。」

そう、それは、結婚詐欺師をしていたこととは関係なく、本心から言ったことだ。
でも、確かに昔の俺なら、そんなことは言えなかっただろう。



「……嘘ばっかり。」

「嘘じゃない。昔から…多分、初めて会った時から俺は、君のことが気になっていたし、綺麗だとも思っていた。
でも、なかなか言えなかったんだ。
あの時の俺にもっと勇気があったなら…今はもっと違ったものになってたかもしれない。
……とても申し訳なく思ってるよ。」

「あなたが謝ることなんてないわ。
あの当時は、私もあなたもまだ子供だったんだもの…仕方がないことよ。
それに、私は、今、とても幸せよ。
違った『今』なんて、望まない。
以前より回復出来て、そして、あなたが傍にいてくれて…
これ以上、幸せなことなんてないわ。」

「でも……俺が、モルドに行ったりしなかったら…
そしたら……」

ミシェルは、ゆっくりと首を振った。



「きっと、それは逃れられないこと…運命だったんだと思うわ。
でも、またこうして会えた…
私は、それだけで幸せなの…」

そう話すミシェルが愛しくて…
俺は思わず彼女の体を抱き締めていた。