私が顔を伏せてる間にも質問は行われていた。
そして、最後の質問で、
「野崎先生は彼氏いますか?」
「…いきなりだなぁ。えーっと、彼氏はいまーす。」
「「「「えーーー。」」」」
なんて男子の悲しそうな声。
でもあの顔なら彼氏の1人や2人いるよ。
ていうか……、先生と付き合ってないよね。
そういえば、昨日の先生の電話の相手と声が似ているような気がする。
でもあの電話の相手が絶対に野崎先生だっていう確信はないし…。
ましてや彼女かどうかもわからないし、ただの仕事相手かもしれないし。
「うわぁまじかよ。」
「俺もいけるかと思ったのによ。」
「不平等だぞー!」
『はいはい、じゃあそろそろ授業始めるぞ。現代文の154ページ開いて第2段落を黙読しとけ。では、野崎先生は後ろへお願いします。』
「はい、先生。」
と、先生にニコッと微笑んで教室の1番後ろに行った。
あの微笑み……、
ただの先生同士の仲じゃない気がしてならない。
あーもう!
モヤモヤする!!


