な、な、なんていうタイミング…。
着信音が鳴った時、心臓が飛び出るかと思った。
先生、
卒業まで待てるかって言われたら期待するじゃん。
でもきっとあれは冗談だよね…。
先生に限って私を好きになるなんて奇跡のようなことあるわけない…。
だって、
教室を出る前に聞こえた先生の電話の相手。
若い女の人の声だった。
きっと彼女だろうな。
あの時はいないって勝手に思ってた。
現実を見たくなくて。
でもあんなカッコいい先生に彼女がいないなんてそんな事ないよね。
─────先生。
私がスペインに行ったらどうしますか……?


