『進路は決めたのか。』
「…ある程度は決まってます。でもまだ迷ってます。」
急に進路の話をしてきた。
『そうか。』
私はスペインに行くか日本にいるかで迷っていることを言おうか迷った。
まぁでも、先生に行ったところでスペインに行けって言われるに違いないけど。
『あのさ、』
と、急に先生の顔が引き締まった。
『この前は関わるなとか冷たいこと言って悪かった。』
あぁ、なんだ。
そんな事。
「全然大丈夫ですよ。お気になさらず。」
『関わらないとか無理だから。』
…え?
「ま、まぁそうですよね!先生ですからね、皆平等に接しないとですもんね!」
あ、焦ったぁ。
先生、いつもと雰囲気が違うからドキドキだけじゃ収まらないところだった。


