『じゃあ、78ページの第一段落を……田中、読んでくれ。』



「はい。ある日の朝……」



と、田中くんが読んでいる間に先生は板書をした。




何か怒っているような、イライラしているような…。





パキッ




パキッ





と、チョークが折れる音が何回もした。





なんか、先生がおかしい。




もしかして、ちょっとは効いてる?






すると、涼が後ろを向いて私の方を見てきた。




そして、親指を立てて口パクで「やったね。」と言った。




私も笑顔で返して、ありがとうって口パクで伝えた。