「急に泣いてしまってごめんなさい。じ、自分でもどうして泣いているのか分からないんです。なんか、頭の中がごちゃごちゃしてて…。」




『ん、大丈夫。とりあえず深呼吸しようか。』





すーっ、はーーっ


すーっ、はーーっ







これを何度か繰り返した。





『少し落ち着いた?』




「はい。」




『ほら、そろそろ行かないと飛行機間に合わないよ。』





うぅ…、離れたくない。





「……行きたくないです。」




『ダメ。ご両親も待ってるよ。』




「うぅ……。」




『蘭がスペインの大学受かったら入学式に行くから。それまで待てる?』




え、うそ。




受かれば会えるって事だよね?!