「蘭ちゃん、ホントに諦めるの?」




「…うん、諦める。私も涼みたいに前に進みたいの。」




「…そっか。まぁ、蘭ちゃんが決めた事なら僕は何も言わないよ。でも、もっと先生の事よく見てみて。」




「ん?どういう事?今でも先生の事は穴が空くんじゃないかってぐらい見てるよ?」





会いに行かなくなったけど、先生を見つけては先生が見えなくなるまで見てるのに。





「そうじゃない。中身だよ。ちゃんと見てあげて。」




中身…。




私のことどう思ってるか、とかそういう事…?





しつこい生徒としか見てないんじゃないかな。





でも、実は私のこと…





いや!そんな夢のような話があるわけない…!






もしそうだったら幸せすぎて死ぬかも。






もう、こんなんじゃ私、先生の事なんて諦められないよ。





ずっと考えちゃう。