「!?」

「おっと、閉めるな」

反射的に扉を引いた桜だが、ガッと手と足を突っ込まれれば、力任せに閉じるのも躊躇する。

「な、な、な……」

「口が回ってないぜ、優等生」

「なんでここに!?」

「今日び、スマホがナビしてくれるんだよ」

「じゃなくて!」

「住所はね、あんたの可愛い妹が教えてくれたよ」

とうとう絶句するしかない。桜は目を見張って、宮沢を凝視することしかできなかった。

「さて、どうする? パフェ食べに行く?」

「行くわけないでしょ!」

「でも関谷と行く予定だったんだろ?」

「なぜ!?」

もはや悲鳴だ。宮沢は素知らぬ顔で答える。