桜は自宅のリビングでぼんやりしていた。

桃はまだ帰ってこない。──そのことに少し安堵している。

自分でも正体のわからない、心のぐちゃぐちゃが、桃の輝かしい恋の話を拒否している。

桜にしては珍しいことだが、ソファーにぐんにゃりと横たわった。

そのまま目を閉じる。──疲れていたのだろうか、眠りに落ちたのはすぐだった。


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