「俺はそうは思いませんよ」

大河が藍を見つめ、微笑む。

「三郎さんは、孫の花凛さんに会いたいと思って来たんじゃないですか?あんな性格でも、可愛い孫だと思っていたかもしれませんし……」

大河如月刑事の間に火花が散る。藍は「認知症のことは専門外だわ……」と呟いた。

「なら、施設に話を聞きに行くのはどうだ?介護福祉士なら認知症のことにも詳しいだろ」

聖がそう言い、藍も「そうした方がいいわね」と頷く。

賑やかな夜のことだった。