通信制の恋

直はその場に跪くと、ぱかりと鞄から取り出した立方体の箱を開けて私に見せた。


「…俺と、婚約してください、黒沢結さん。」


「…ッはい!」


先程までとは違う涙を流しながら私は箱に手を添える直の手の上に自分の手を重ねた。


「ずっと一緒がいい。」


「当たり前。卒業したら結婚しよ。」


「気が早いよ、卒業まであと2年あるよ?」


「この指、予約しとくから。」


そう言って直は私の左手の薬指をスッとなぞった。


それだけで、ドキッとして私は頬を赤く染めた。



「わ、私だって、ネックレスあげたのは独占欲の現れ、だし…」


「首輪、でしょ?」


「…知ってたの?」


「調べたに決まってるじゃん。」


ぎゅーっと私を引き寄せて抱き締めくれる直に私は愛おしさが溢れてきた。




「このまま結んちに行って挨拶して行こうかな。」


「ふふ、お母さん、きっとびっくりするかも。」


「いや、案外受け入れてくれるかもよ?」


私と直は手を繋いで私の家までの残りの道を歩いた。




「ただいまー。」


「お邪魔します。」


「あら!直くん!いらっしゃい。外寒かったでしょ。何か温かいもの淹れるわね。結、直くんをリビングに案内して。」


「ん、直、こっち。」


お母さんにそう言われて私は直をリビングに案内した。