カゴの中の鳥

家への帰り道、

黒いバンが目の前を横切り
止まった。

男達が出てきて
逃げることも出来ず
口を塞がれた…


目が覚めると
ベッドの上に寝かされていた。

『ここ…は……?』


『おはよう、愛華』


『だれ…?』


『そっかぁ、覚えてないか…』


『えっ?』


男は呟くように言うと、
こちらへ近づいてきた。



『愛華、今日からここが
愛華の家だよ』


『何を…言って…
私、帰らないと…また……』


『殴られる?』


『どうして…』


『愛華、お前は父親に
借金の肩代わりに売られたんだよ』


売ら…れた……


『俺がお前を、買ったんだよ。
だから、お前は俺のモノ。』