だってそう言ったが最後、男の子と交した約束を否定した事になる。会える保証なんてないし、夢の中の人なのだからそれは限りなく0に近い。
それなのに何故あのときは会わなければと思ったのか。絶対と言う言葉まで付けて、会う方法なんて分からないのに。
今日もきっといつもの様に私は夢を見る。そのときになれば答えは出るだろうか。
「僕は、俺はさちとずっと一緒が良い」
いきなり口をつぐんだ私に更に不安になったのか智はそんな事を言い出した。
繋がっていた手はいつの間にか離れている。
「弟みたいでも良いから、さちとずっと一緒い居たい」
「ま、待って智!」
先にひとりで歩く智はまるで抑えていた気持ちを口にする様に心なしか震えている声で呟く。
少し先に行ってしまった智を追い掛け様と足を踏み出せば、ぱしゃりと水溜まりの水が跳ねた。
「…あ、」
視線をそこに移せば、水溜まりに映った虹が私を見ている。
見ている、なんて表現はおかしい。でも何故かその虹と目があった気がする。
そして昔読んだ絵本の内容を思い出した。
『雨上がり、空に虹が架ればそれは夢の国に続く橋となり扉が開く。鍵は言葉なり』
それなのに何故あのときは会わなければと思ったのか。絶対と言う言葉まで付けて、会う方法なんて分からないのに。
今日もきっといつもの様に私は夢を見る。そのときになれば答えは出るだろうか。
「僕は、俺はさちとずっと一緒が良い」
いきなり口をつぐんだ私に更に不安になったのか智はそんな事を言い出した。
繋がっていた手はいつの間にか離れている。
「弟みたいでも良いから、さちとずっと一緒い居たい」
「ま、待って智!」
先にひとりで歩く智はまるで抑えていた気持ちを口にする様に心なしか震えている声で呟く。
少し先に行ってしまった智を追い掛け様と足を踏み出せば、ぱしゃりと水溜まりの水が跳ねた。
「…あ、」
視線をそこに移せば、水溜まりに映った虹が私を見ている。
見ている、なんて表現はおかしい。でも何故かその虹と目があった気がする。
そして昔読んだ絵本の内容を思い出した。
『雨上がり、空に虹が架ればそれは夢の国に続く橋となり扉が開く。鍵は言葉なり』
