一生に一度の「好き」を、全部きみに。


髪型、変じゃないかな?

毛先だけゆるく巻いてハーフアップにした髪を、指先でいじる。

朝鏡の前で何度もチェックしたのに、気になって仕方ない。

クリスマスだからということで落ち着いたベージュのワンピースと、ローヒールのショートブーツで少し大人っぽい服装にしてみた。

待ち合わせは地元の駅。

平木が運転する車の中で、緊張しすぎてさっきから視線を右往左往。

駅が近づいてくるたびに、心臓がどうにかなってしまいそうだった。

「あ、ここでいい。帰りはまた連絡するね」

「あまり遅くならないようにお願いします」

しっかりと釘を刺され、私は適当に返事をしてから車を降りた。

無意識に左胸に手を当てる。脈の乱れなし、リズムよし、動悸なし。よし、大丈夫。今日はずいぶん調子がいい。

なるべく階段を避けながら駅の反対側へいくと、柱に持たれるようにして咲が立っていた。

スラッとしていてモデルみたい。遠くからでもすごく魅力的。

咲はまだ私に気づいておらず、あと数メートルの距離まできたときだった。

「あ、咲くんだぁ! 久しぶりー!」

ボブカットのかわいらしい女の子が咲に向かって微笑んだ。