一生に一度の「好き」を、全部きみに。


あとどれくらい一緒にいられるんだろう。

毎日そんなことばかり考えてしまう。

いつか終わりがくる私の心臓。お願いだから、この幸せな時間を奪わないで。

季節は秋から冬へと移り変わり、気づけばもう冬休み目前。昼休みの教室ではクリスマスの話題でもちきりだ。

「で、葵たちはどうするの? 付き合って四カ月でしょ? お泊まりに誘われちゃったりしてー!」

バンバンと興奮気味に机を叩く花菜は、明らかになにかあることを期待している。

「なに言ってんの。ありえないよ」

お泊まりどころか、キスもまだなのに……。

「わかんないよ、そんなの。鳳くんって、実際どうなの? そういうことに慣れてる感じ?」

ワクワクした表情の花菜は私の顔を覗きこんだ。

どうなのって聞かれても、なにもないんだからわからない……。

「あんまり焦らしすぎると男は浮気するっていうからほどほどにね」

浮気……。

咲に限ってそれはないと思いたい。

別に焦らしてるつもりはないけれど、咲はあの日以来私に触れようとしなくなった。