一生に一度の「好き」を、全部きみに。


「ああ、そうだな。やべ……うれしすぎて……俺、今すげー幸せ」

「……っ」

そんなことうれしいことを言われたら、力が抜けて首が元の位置へ。だらしなく頬をゆるめて笑う咲がいた。

「でも、私……」

ねぇ、本当にいいの……?

私……。

「俺の幸せを決めるのは俺なんだよ。その上で俺は葵のそばにいたいと思ってる。どんな葵だろうと気持ちは変わらない。お前は?」

凛とした迷いのない言葉が胸にスッと入ってくる。

「私も、そばにいたい……」

決まってるじゃん、好きなんだもん。

『どんな葵だろうと気持ちは変わらない』

受け入れてもらえたことがうれしくて、心がふんわり温かくなる。

ああ……好きだなぁ。

「じゃあ俺と葵は今日から恋人同士っつーことで!」

「えっ!」

「なに? 嫌なの?」

「嫌じゃなくて。でも、その」

「じゃあいいじゃん」

繋がった手にギュッと力が込められて、私もこわごわと握り返した。

ずっと一緒にいたいよ。

そう思えるくらい咲が好き。