25話「ピンクシュガー」



 「泉くんは寝るときもいい香りするよね?」


 その日の夜も、いつもと同じように2人でベットに横になっていた。
 すると、泉の香水の香りを感じたので、緋色はその時に気づいた事を彼に聞いてみた。
 すると、泉はニッコリと微笑んで「お気に入りだから、いつも纏ってないと落ち着かないんだ」と言った。


 「わたあめみたいで、いい香りだよね。私この香り大好きなんだ。泉くんの香りって感じだね。」
 「俺の香り………か」
 「うん。何ていう香水なの?」
 「ピンクシュガーだよ。女性ものなんだけど使ってるんだ。そんなに気に入ったなら緋色ちゃんも今度つける?」
 「うん!ありがとう。」


 ピンクシュガー。
 確かに名前まで甘くて女の子らしいものだった。どんなボトルなのかな、など想像するだけでも楽しかった。