入学して、しばらく経った日────
運命が色付いた日



「ヤバっ次、物理じゃん!」

「あぁー!課題やってない、メル見して?」

「ひまが悪い」

「えぇー!親友の頼みなのに!」



って陽茉莉が嘆いていたけどスルーして準備を始めた私をみて諦めたのか渋々といった感じで準備をする陽茉莉


それが可愛くて、ふふって笑ったら


「笑うなぁ!」

「ごめんって!ふっ」


あー!また笑った!そんな軽口を叩きながら教室へ戻った私たち



物理の教科書を取り出そうとしたら、「カサッ」と音がして机の中からだして見たら


『放課後、体育館裏に来てください』

書かれてて、ひまに見せると



「絶対行かない方がいいよ。多分、逆恨みだよ。メル高校入ってから何回か告白されてるでしょ?」


そうなんだ。私は入学してから、なぜか告白を何回か受けてる。なんで?って言ったら、ひまに鈍感なんて言われる始末


「でも、それとこれは関係なくない?」

「いや、あるよ。噂だけどメルに告白してきた男子の中に彼女持ちの人居たらしいし。」


「まじかぁ····。」

「だから行っちゃダメだよ、絶対に。行くなら私も着いてく。」




ひまがこんなに過保護になるのには理由があるんだ。中学の時も何回か告白されてたけど私は全部、断ってきたの。



でもそれが気にくわなかったのかある日から突然クラスの女子から無視されたり陰口叩かれたり


終いには、どこで知ったのかは分からないけど私の、絶対に知られたくない──────。


幸い私には、ひまが居たから独りじゃなかったから大丈夫だった