病院…

助かったんだ、私。
生きてるんだ。

早く歩夢に会いたいな。
助けてくれた璃空やみんなにも
お礼言わないと…

早くみんなのところに帰りたい。

トイレに行くために
手すりに捕まりながら
歩いていると、

『姉ちゃん…?』

えっ?

顔を上げると、何年振りかに見る
弟の顔…

『さく…?』

『やっぱ、姉ちゃん!!
何があったんだよ、
誰にヤられた?!』

『大丈夫だから、そんな
大きな声出さないで。』

『あ、ごめん。』

『ところで、さくは、ここで
何してるの?』

『いや、うちの若が…あっ』

『うちの若…?』

『あ、いや、何でもない』

『咲!!何してる?!行くぞ』

『っ…はい!!じゃあな、姉ちゃん、また』

『あ、ちょっ、さくっ』

何なの、一体…若って…しかも
あんな格好…