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恥ずかしいなんて、
それどころでは、なかった。

ギュッと抱き締めてくれた事に
少し、安心して

『も、早く出よ…？』

泣きじゃくった顔を上げると
思った以上に
橘くんの整った顔が近くに…
びっくりして

『あ、ご、ごめん…』

離れようとしたら
頬に手を添えられ、
顔が近付いてきた。

えっ…？

一瞬の出来事。

『あ、泣き止んだね。
ごめん、でも我慢出来なくて…』