ガチャッ

一生君は自分の家に帰ってきたかのように、105の玄関のドアを開けた。


「遅いぃ〜〜!!!!」

部屋の方からそう叫んで廊下に出て来たのは


「ナナ〜!?」

えー!?……!
えっ…??酔っ払ってる!?

「ナナお酒飲んだの!?」

ギョッとした私にしなだれかかったナナ。

「大丈夫なの!?」

ヤバい!完全に酔っ払ってる!!

「まじかよ……?」

一生君がそう言って中に入る

「ちょっ…ナナ!立てないの?」

「立てるよぉ〜〜!和美ぃ〜一生じゃ駄目なの〜?なんで!?イイヤツだよあいつは〜!和美ぃ〜!あんたはいつもそうなんだからぁ!
中学の頃からさぁ〜モテてるくせに振りまくってさぁ〜!!」

駄目だ…完全に酔っ払ってる……

どうしよう!

私…泣きそう

「和美ちゃん!」

部屋の中から一生君とユウキ君が戻ってきた。

どうやら大地君とマリもヤバいらしい…

どうしよう…それに…これじゃぁ帰れないよ…
せっかくのクリスマスパーティー…最悪だ(泣)

それに、まだ私、さっきから1度も部屋に入ってないんですけど…

私にしなだれかかったナナを支えきれず玄関に座り込む。

「とりあえず、兄ちゃんに車で送ってもらえるか聞いてみるよ!」

ユウキ君がそう言って部屋を出た。

えっ?送ってもらう?兄ちゃん????

私は意味がわからず一生君をみると、

「あぁ、ユウキの兄ちゃん、隣の部屋に住んでるから。」
私のハテナを察してそう言った。

ふぅ〜ん…

ん!?

隣の部屋??
何故??
団地の部屋家族で2つ借りるって…

ん!?

…………

いやいやいや…

そんなこと考えてる場合じゃない!!

私はナナを床に置くと玄関のドアを思いっきり開けた。

さっきから!玄関出るの何回目?!
と、心の中で突っ込んだ。