12月20日


「和美おはよ!パーティー、ユウキ君ていう人の家でやるんだって。N町の市営団地あるでしょ?あそこで。」

登校するなり私の席に直行したナナ。

「団地じゃ、騒いだら悪くない?」

「それがね、ユウキ君とお母さんしか住んでないから大丈夫なんだって。マリも呼んだから!楽しみ〜!!」

マリは同じ中学だった友達で、私立の名門F女学院にいる。

待ちきれない様子のナナを横目に、私の心は憂鬱だった。

一生君の告白を断ってから、何度か電話があった。
でも私は出ていない。

嫌だからじゃなくて、どう接したらいいのかわからなかった。

正直、中学時代も何度か告白されたことがあったけど、
付き合うことはなくて、

そして私はやっぱり逃げた。

気まずくて、どう接したらいいのかわからなかった。
最低だ…

明後日一生君に会ったら、謝ろう。