「かっこよかったねー!!」

「修司さん、やっぱすげぇよ!」


PM9時


私達は海沿いの公園のベンチに座って
手筒花火の余韻に浸っていた。



今年もユウキ君のお兄さんの地区が一番を取った




初めて見た手筒花火は

想像していたよりずっと

激しくて

綺麗だった

火の粉をかぶりながら
必死で耐える姿は


本当に美しかった。


私は胸の高鳴りが抑えられなかったけど


みんなに気づかれないように

ひたすら話に相槌を打つだけ。


「和美ちゃん、ライン教えて」


いつの間にか私の横にいた、確か…マサト君だったかな?
マサト君が小さい声でそういうと、
スマホを出して私に見せた。

「あっ…うん。」

断る理由もない。

ラインを交換すると

「和美ちゃんて、彼氏いる?」

「えっ……?いないよ…」


「まじで!?今度遊ぼうよ!」

ピローン!

私のスマホが鳴る

「電話番号送ったから!」

見ると、ラインでマサト君の番号が送られてきていた。