PM6時

私とマリはN町の駅にいた。

あれからマリは一度家に戻って着替えた(笑)
好きな男の子に会うんだもん
気合が違うよね(笑)

茶色のミニスカートにタイツ
編み上げブーツに白いダッフルコート。
最近お気に入りのショルダーバッグ。
うん、マリかわいいかわいい!

ちなみに私は
白いタートルネックのニットにデニムスカート
紺のPコート。
足もとは黒いブーツ。

ほぼ、おねえちゃんのお下がりだ。
背中のリュックはお姉ちゃんの部屋から勝手に借りてきた。


マリの頼みだから仕方なく来たけど、
私はあまり乗り気ではない。

この漁師町の雰囲気もあんまり好きじゃなかった。

「和美知ってる?この町、大晦日に手筒花火やるみたいで、
それがすごい迫力なんだって!」

「聞いたことあるよ。地区で競うんだよね?見たことはないなー」

「今日見せてくれるって!楽しみ〜!」

駅のベンチに座ってユウキ君を待つ。


しばらくして

「ごめーん!!待たせた!」

ユウキ君を先頭に

男の子が4人。


うわぁ〜…

私とマリ

こーゆーシチュエーションに全く慣れていないから、
緊張で笑顔がひきつる…


「こんばんは~!」
「今日はよろしくねー!」


後ろの男の子達が笑顔でそう言ってくれたから

ちょっと気持ちが楽になる。


「手筒花火7時からだから行こうよ!」

ユウキ君がそう言った。

男の子達の後ろを私とマリがついていく感じで

歩き始めた。