暫く歩いて瑠莉は腕を離した
「せっかく声かけてくれたんだからあれくらい嫌でも交わしなよ、顔に出さないでさー」
「ごめん」
「同じ中学の子?」
「うん」
「話せるなら話してよ、彼女のフリしてあげたんだからさ」
雄星は黙ったままだった
「いいよ、話したくないなら無理に話さなくて」
「悪いな……ちょっとメシ食お」
少し先の食堂に入っていく
「いらっしゃいませ、何だ雄星か」
「腹減った」
後ろから瑠莉が入ってくる
「あら、女の子?彼女かしら」
「違うよ、瑠莉に失礼だろ、瑠莉、何食う?タダだから遠慮なく食べていいからな(笑)」
「えっ、悪いよ」
「ここ、俺の家だから気にするな」
「ここ?」
「うん、別の水着に着替えてくるから注文してて」
雄星は店の奥に消えていった
昼も過ぎてお客さんも少なかった
「はい、何食べますか?」
「えーと、じゃあ、冷やし中華で」
「はい」
お母さんにしては若いような気がするんだけどな
バイトの人かな
「雄星ー、何食べる?」
雄星は違う水着に着替えて奥から出てきた
「俺、ラーメン」
瑠莉の座ってるテーブルに座った
「はい、お待たせしました」
「ありがとうございます」
「雄星がお世話になってます、ゆっくりしていってね」
「はい」
「先に食っていいよ」
雄星から割り箸が渡された
「あっ、じゃあ、いただきます」
雄星のラーメンも運ばれた
「雄星、何時までいる?」
「五時にもう一回海に行くけど……」
「じゃあ、食べたらさ柑奈(かんな)迎えに行って来てくれない?」
「いいよ」
ズルズルとラーメンをすすった



