文化祭当日
涼は呼び込み係で教室の前で声をかけていた
「こんにちわ」
「あっ、こんにちは」
南の両親だった
「どうぞ中で食べれますし、持ち帰りもできます」
「じゃあ、お父さん、持ち帰りをお願いしてきて」
「わかった、何でもいいかい?」
母親は頷いた
「沢山人が入ってるわね」
「お陰様で(笑)南と会いましたか?」
「会ってないのっていうか黙ってきちゃったの、何も言ってくれないから、学校のホームページを見たのよ」
「呼びましょうか?」
「いいの、雰囲気を楽しみたかっただけなの、じっとしてるのも退屈だから出れる時は出ようと思って……」
そういえば、夏、体調が悪かったんだよな、ん?
お腹が大きいような……気のせいかな
「お待たせ」
「じゃあ、他もまわってみるから、またね」
涼は頭を下げた
俺の事は反対はやっぱりされてないようだな、話しかけてくれたし、向こうから声もかけてくれた
涼は廊下から下を見ていた
おっ、瑠莉が写真を撮ってる
南の両親が瑠莉と話すのが見えたと同時に南が走って寄ってきた
母親の背中を押して帰ってといわんばかりに校門へと追いやる
……やっぱり嫌なのか……
最初会った時はそこまで母親のことを嫌がってる様子ではなかった印象だったんだけどな
父親の方なら他人だし、わからなくもないけど……
「涼?」
「ん?隼人か、部活の方はどうだ?」
「順調、雄星の作ったクレープ食べに来た」
隼人も下を覗いた
「南ちゃんを見てた?」
「あー、親が来たんだよ、でも嫌がってるみたいでな」
「へぇ、何でだろ?」
「わからない、話してくれねぇ、隼人なら話すかもな、俺は親がいないからあまり話すのが悪いみたいだ、あいつは美和さんとも仲良いし」
「それなら僕より母さんの方がいいんじゃないかなー」
「女のほうが話しやすいか……でも無理に聞いてもなってとこもある、瑠莉の件もあるし」



