桜の栞


中谷先生「多城は、終礼が終わったら俺のところに来るように。」




一樹「え、分かりました」





武「うわー。お前災難だな笑さっきの授業の担当が、中谷だったのが悪かったな。」




中谷先生「なんだ、青野も来たいのか?」




武「いや、大丈夫です!」




周りはこんなやり取りに笑っているが
俺は気が気じゃない。

だって、あの噂の鬼教師の名があるのを忘れては行けない。

怒ると怖いのが難点なんだよな。


終礼終わりに武と別れて、職員室へ向かう。



中谷先生「お前、本が好きなのはいいが、授業中はちゃんと集中しなさい。じやないと、成績が下がるぞ?」




一樹「すみません」




中谷先生「まあ、分かればいい。次はないぞ」




僕は内心凄く驚いた。

だって、あの噂が本当なのかと疑うほどに、終わり方があっさりしていたからだ。


教室に戻ると、やっと僕の放課後がやってくる。

頭の中は本のことでいっぱいだった。

急いで帰る準備をし、図書室に向かった。