愛するオトコと愛されないオンナ~面食いだってイイじゃない!?

「奥様、お帰りなさいませ。」

深々と頭を下げて迎えられ、なんだか恐縮してしまう。



「た、ただいまです。」

靴を脱ぎ、そそくさと部屋に入った。



「あの、三田さん…このあたりには百均はありませんか?」

「ひゃっきん…?百円均一のお店のことですか?」

「はい、そうです。」

「なぜ、そんなところに?」

「え?えっと…ちょっと買いたいものがあって…」

「それは、そのお店にしかないのですか?」

「そ、そういうわけではありませんが…」

「それならば、デパートでお買いになられたらいかがでしょう?
ちなみに、この近くには百円均一のお店はございません。」



三田さんと会話している間に、なんとなく気が付いた。
つまり、百均なんかで買い物をするのは良くない…って、そういうことだね。
百均だって、安くて良いものはいっぱいあるのに、なんか嫌な感じだ。
もっと、セレブらしくしろってこと?



でも、柊司さんは回転寿司も楽しかったって言ってくれたよ。
それともあれは上辺のことで、私達、家族に気を遣ってくれただけなのかな?
柊司さんもやっぱり百均で買い物しようとした私を馬鹿にするのかな?