愛するオトコと愛されないオンナ~面食いだってイイじゃない!?





「う…うぅん……ん?えっ!?」



目が覚めて、ふと時計を見たら、10時過ぎ。
え?10時って……え??



慌てて飛び起き、部屋を出たら、そこには知らない女性がいた。
私を見てにこりともしない、愛想の良くない中年の女性だ。
女性は、深く頭を下げる。



「奥様…で、ございますね。
私、家政婦の三田明子と申します。
どうぞ、よろしくお願いします。」

「ど、どうも。
こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。
あ、あの…柊司さんは…?」

「もうおでかけになられました。」



あちゃー…
やってしまった。
同居一日目から、お見送りも出来なかったなんて…



さらに、私はこの時、すっぴんで寝間着姿。
きっと髪の毛だって、くしゃくしゃだ。
いくら相手が家政婦さんとはいえ、非常に落ち着かない。



「すぐに朝食の準備を…
洋食と和食、どちらになさいますか?」

「え?えっと…どちらでも…
私、顔、洗って来ます!」

私は逃げるように三田さんの前から駆け出した。