愛するオトコと愛されないオンナ~面食いだってイイじゃない!?

「あぁ、お腹いっぱいだよ。
今日は本当に楽しかったね。」

「あ、なんか、すみません。
変なところにお連れしてしまって…」

「そんなことないよ。
すっごい楽しかった。
テレビでは見たことあるんだけど、実際に行ってみると、やっぱり少しイメージ違ってたよ。
それに、安いから美味しくないだろうと思ってたのに、お寿司もスイーツも美味しくてびっくりしたよ。」



柊司さん、本当に喜んでるみたい。
お父さんたちのチョイスもあながち失敗じゃなかったってことかな。



「あ、そういえば…父のこと、なんかすみませんでした。」

「お父さんのこと?……あぁ、昇進のことだね。
さっきも言ったけど…父としては、もう少し良いポストについてほしかったみたいだけどね。」

「でも…人事にそんな私情を絡めてはまずいんじゃ…」

「何、言ってるの。
君のお父さんは本来、もっと高いポストに就くはずの人じゃない。
優秀なんだからさ。」

「え…?……父が優秀?」

優秀だなんて、お世辞…なのかな?
でも、どうして?



「そうだよ。そもそも、今回のお見合いに君を選んだのだって、父が、君のお父さんのことを買ってるからだと思うよ。」

「お義父様がうちの父を…?」

ごく平凡なお父さんなのに、なんでだろ??