「あ、そうそう…芹香、お父さんが昇進したのよ。」
「えっ!?マジ?」
「そうだよ、次長になったんだ。
会長さんが、気を遣って下さったんだよ。
その代わり、同僚からは疎まれるようになったけどな。」
お父さんはそう言って、あははと笑う。
「父から聞きましたよ。
父は、本部長にと言ったのに、どうしても次長が良いとおっしゃられたとか…」
「僕には本部長なんて務まりませんからね。
それに、そんなポストに着いたら、部下たちにももっと良いものをおごらないといけなくなりますから。」
「本当に欲のない人だって、父が驚いてました。」
「そんなことはないですよ。
特に何の功績もないのに、昇進させてもらったんですから。」
「そうそう。ひとつでも上がるのは大変ですもんね。
次長でも十分ですよね。」
お父さんとお母さんは、顔を見合わせて笑った。
うちの両親…割と仲は良いんだよね。
子供の頃から、両親の喧嘩らしい喧嘩は見たことがない。
だから、柊司さんにさっき聞いたお兄さんとの確執は、まだどこかピンと来ない。
これって、平和ボケみたいなもんかな?
でも、幸せなことに違いはないよね。
セレブではないけど、良い家庭に生まれたって思ってるよ。
「えっ!?マジ?」
「そうだよ、次長になったんだ。
会長さんが、気を遣って下さったんだよ。
その代わり、同僚からは疎まれるようになったけどな。」
お父さんはそう言って、あははと笑う。
「父から聞きましたよ。
父は、本部長にと言ったのに、どうしても次長が良いとおっしゃられたとか…」
「僕には本部長なんて務まりませんからね。
それに、そんなポストに着いたら、部下たちにももっと良いものをおごらないといけなくなりますから。」
「本当に欲のない人だって、父が驚いてました。」
「そんなことはないですよ。
特に何の功績もないのに、昇進させてもらったんですから。」
「そうそう。ひとつでも上がるのは大変ですもんね。
次長でも十分ですよね。」
お父さんとお母さんは、顔を見合わせて笑った。
うちの両親…割と仲は良いんだよね。
子供の頃から、両親の喧嘩らしい喧嘩は見たことがない。
だから、柊司さんにさっき聞いたお兄さんとの確執は、まだどこかピンと来ない。
これって、平和ボケみたいなもんかな?
でも、幸せなことに違いはないよね。
セレブではないけど、良い家庭に生まれたって思ってるよ。



