*
「……さっきはごめんね。」
ご両親の家を出て、うちの実家に向かう車中で、柊司さんがそんなことを言って来て…
だけど、私には何のことだかわからなかった。
「えっと…何のことですか?」
わからないんだから、訊いてみるしかない。
「あぁ…あのね。
実は、うちでは兄たちのことはタブーなんだ。」
「えっ!?」
そう言われて私は思い出した。
さっき、旅行の話が出た時に、私が言ったことによってすごくおかしな雰囲気になってしまったことを。
「僕の母は、後妻なんだよ。
それに、父さんよりもかなり年下でしょう?
まぁ、そんなわけだから、兄達は僕の母をお金目当てで嫁いで来たと思ってるんだよね。
だから、当然、僕のことも嫌ってるし、父さんのことだって、若い女に騙された愚かな父親として嫌われてしまったんだ。
結婚式に来てくれただけでも、僕はびっくりしたよ。
来てくれないんじゃないかって思ってたからね。」
「そ、そうなんですか…」
柊司さんは淡々と話したけれど、けっこうドロドロとした話だよね。
確かに、私も最初はお義父さんのことを、おじいちゃんなのかと思ったもの。
柊司さんのお母さんは、とても美人だし若い。
しかも、おじいちゃん…いや、お義父さんがお金持ちとなれば、そりゃあ、お義兄さんたちも疑いたくもなるだろうし、気分は良くないよね。
「……さっきはごめんね。」
ご両親の家を出て、うちの実家に向かう車中で、柊司さんがそんなことを言って来て…
だけど、私には何のことだかわからなかった。
「えっと…何のことですか?」
わからないんだから、訊いてみるしかない。
「あぁ…あのね。
実は、うちでは兄たちのことはタブーなんだ。」
「えっ!?」
そう言われて私は思い出した。
さっき、旅行の話が出た時に、私が言ったことによってすごくおかしな雰囲気になってしまったことを。
「僕の母は、後妻なんだよ。
それに、父さんよりもかなり年下でしょう?
まぁ、そんなわけだから、兄達は僕の母をお金目当てで嫁いで来たと思ってるんだよね。
だから、当然、僕のことも嫌ってるし、父さんのことだって、若い女に騙された愚かな父親として嫌われてしまったんだ。
結婚式に来てくれただけでも、僕はびっくりしたよ。
来てくれないんじゃないかって思ってたからね。」
「そ、そうなんですか…」
柊司さんは淡々と話したけれど、けっこうドロドロとした話だよね。
確かに、私も最初はお義父さんのことを、おじいちゃんなのかと思ったもの。
柊司さんのお母さんは、とても美人だし若い。
しかも、おじいちゃん…いや、お義父さんがお金持ちとなれば、そりゃあ、お義兄さんたちも疑いたくもなるだろうし、気分は良くないよね。



