面倒な式も終わり、また桜並木の下を
歩いて、家路に急ぐ。

ふと、人の気配を感じる。


後ろを振り向く

「気のせいか」


また歩き出すと、誰かに首を絞められた。

「や、やめろ、誰だ!」

すると陽気であの懐かしい音をかんじる


「誰だと思う?」

ひどく優しい音だ

思えば、そこまできつく首を絞められ
ていない。

バッと腕を首から離す


そこには、忘れるはずもない。

そうあの約束を一瞬にして思い出したのだ