たった一人で歩く小学五年の冬の帰り道、下を向いて歩く私。

だから、君が私に声をかけたのも。私が君に恋したのも、きっとただの偶然だった。

「なつ~❗早く早く❗」
幼馴染みの大好きな親友が私の手をひいて登校の道を走る。

ずっと隣で見てきた彼女は愛らしく笑う。くるんとした髪の毛が目の前で揺れている

「待ってよ❗もみじ❗早く走れないよ~」

今日から小学五年生。もみじとはクラスが離れたことがない。だからこそ、クラス替えでもみじが
こんなにはしゃぐのもわかる。

学校につくともみじは人混みをかけわけて先にクラスを見に行った

「なつ❗一緒だよ❗」
笑顔で手をふる彼女に私はにっこりと微笑んだ。
 
「これでまた一年。一緒だね!」