魔法に囚われて〜誘拐されて溺愛されてます〜

フランチェスカはジュエルの方を何度も振り返りながら、王宮を出て行く。ジュエルは微笑み、何度も手を振った。

フランチェスカが帰った後、またジュエルの両手には手錠がかけられる。兵士が優しくジュエルの腕を掴んだ。

「お部屋に参りましょう」

「……はい」

ジュエルは抵抗することなく部屋へと向かう。兵士一人ならジュエルは簡単に倒せる。しかし、ユーゴの魔法には敵わない。それに、レンがどこに閉じ込められているかもわからない。逃げられないのだ。

「……いつまで、こんな生活が続くの?」

ジュエルの問いに答えてくれる者はいない。そのまま部屋に連れて行かれ、鍵をかけられる。ユーゴが仕事を終えて帰ってくるまで、ジュエルはこの部屋で過ごさなければならない。

「……レン……」

ジュエルはウサギのぬいぐるみを抱きしめ、呟いた。



「ジュエル、本当に可愛いね。もうずっとこうしていたい……」

夕食を食べ終えた後、ジュエルはユーゴの膝の上に乗せられ、後ろから抱きしめられている。こんな風に抱きしめられるのは初めてではない。しかし、ジュエルは心臓が止まってしまうのではないかと思うほど毎回ドキドキする。