魔法に囚われて〜誘拐されて溺愛されてます〜

ユーゴは目を細め、愛おしそうにジュエルに触れる。その目はジュエルが村で見たことのある「恋をしている人の目」だった。

「私をどうするおつもりですか？レンは……」

ジュエルが訊ねると、ユーゴは優しく微笑み言う。

「ジュエルには、僕のそばにいてもらう。僕と結婚してほしいんだ。レンは別の部屋にいる。君が僕との結婚を承諾してくれるなら、会わせてあげるよ」

「あなたと結婚をしなければ、レンには会えないのですか？」

「本当はこんなことはしたくないけど、君はただアプローチしただけでは僕のものになってくれないでしょ？」

レンと会えないという絶望に浸るジュエルに、ユーゴは微笑みながら言った。

「あの村には優秀な医師を送ったから、ジュエルはもう働かなくていいよ。君を助けてくれたフランチェスカにはいつでも遊びに来てもらっていいし、おいしいご飯を用意するし、不自由はさせないからね！」

ユーゴはそう言い、ポケットから鍵を取り出す。そして、ジュエルの手錠を外した。

「えっ……？」