もう嫌だ…

身体が怠い…

長谷川先生に余命宣告を受けて早2週間が経った…

そんなある日…

タッタッタッタッタッタッ

廊下を走る音が聞こえた

そして、私の病室の前で止まった…

ガラーーーーーーーーー

「はぁはぁはぁはぁはぁ…姫華!」

そこには、なんとどういう訳か

智也、雷斗、智樹、加奈、パパ、ママが居た…

「なんで…」

「姫華」

パパがあたしの名前を呼んだ

「パパ…」

バッシーーーーーーーン

「どんだけ心配したと思ってんだ!

お前をどれだけ探したと思ってんだよ!

ふざけんなよ!ようやく見つけたと思ったら

俺たちに黙って居なくなろうとすんな!」

初めてだった…初めてパパに叩かれ怒られた…

今までパパは私にこんなに怒ったことなんてなかった…

「ごめんなさい…」

「姫華…ごめんな…」

ギュッ

そう言うと智也は私を抱きしめた

そして…泣いた…

「謝らないで…ね…?私が…悪いから…

ごめんなさい…ごめんなさい…

居なくなったりして…ごめんなさい…」

「姫華

全部聞いたわ康太さんから」

ママはそうあたしに言った

「康太…さん…?」

「俺の事だ

主治医の名前も忘れたのか姫華ちゃん」

「長谷川先生…ん…?

長谷川…?長谷川…って…!」

「あぁそうだ

俺の父さんの兄貴だ」

そう雷斗が言った

「そっか…

そうだったんだね…ごめんなさい…

あたしね…もう…生きられない…」

「姫華…もう何も言うな…

最後まで俺達が一緒だ…」

「ありがとう…智也…」

智也達と久しぶりに再会して2日後のことだった

「先生!大変です!

佐藤姫華さんが急変しました」

「はぁ!?なんだと!今行く!」

プルプルプルプルプル

ガチャ

「康太さんどうしたんですか?」

「智也今すぐみんなを連れて病室に来い!

姫華ちゃんが急変した」

「分かりました

みんなと一緒に直ぐに向かいます

では、失礼します」

タッタッタッタッタッタッタッタッタッ

「姫華ちゃんの容態は?」

「心拍が落ちています

心臓マッサージしていますが

心拍が戻りません」

「ちっ

姫華ちゃん!まだ死んだらダメだ!

姫華ちゃんにはやらなきゃならないことが

まだ沢山あるだろ!死ぬな!」

「長谷川…先生…」

「姫華ちゃん!」

「手紙…」

「手紙?」

「引き出しに…入って…ま…」

ピーーーーーーーーーー

「姫華ちゃん!」

クッソォ!

「長谷川先生」

「分かってる」

ガラーーーーーーーーー

「姫華!」

「みんな揃ったな」

「「「「「「え…」」」」」」

「午後9時19分 佐藤姫華 死亡

みんなに話がある」

俺は姫華が引き出しに手紙を入れていたのを

思い出し引き出しを開け一人一人に手紙を渡した

「これは姫華ちゃんが最後にお前らに渡して欲しい

そう言いかけて亡くなった」